2007-01-01から1年間の記事一覧
認知科学史に関する非常に粗雑な概説 http://mindnoises.blog109.fc2.com/blog-entry-14.html とても有益な記事だと思ったのでリンク。後はこれを読んでいて思ったことをつれづれと 自分でこんな認知科学なブログを書いていてなんですが、そもそも認知科学な…
shokou5さんの質問に答えます。かなり大雑把な説明です。とはいえ、記事を書いたはいいけれど、はっきり言って分かりにくいです。理解できなくてもあまりがっくりされなくて平気です(こちらのせいです)。もちろん、私の理解が間違ってる場合もありますので…
公開した俗流クオリア論批判をいろいろ加筆訂正(主に注)したり、コメント欄でもらった宿題に答える準備したりと、まぁ隠れていろいろやってはいるのですが、実は俗流クオリア論批判の宣伝ってのもちょっとやっています。茂木氏への批判をネット検索したら…
はっきり言って馬鹿を説得できるとは初めから思っていません。判断力のある有志の方々に分かってもらえばそれで結構です。私は未見ですが、クオリア論に関しては永井均さんがいい本を出したらしいので、そちらを参考にしてもいいかもしれません。もしかした…
日本はクオリアなる言葉が一般にも知られている奇妙な国だが、しかしその一般的なクオリア理解はもともとの哲学的なクオリア理解とはあまりに異なっていてとてもおかしい。日本でクオリアなんて用語が流行ったのは、小泉旋風真っ只中のポピュリズム時代での…
ロシアの心理学者ヴィゴツキーが論じるように、話し言葉と書き言葉とは全く異なる。話し言葉は(聴覚などの障害がない限りは)普段の生活からごく自然に学ぶことができるが、書き言葉は日常生活の中で自然に学ぶことはできない。これはその人が文字を読み書…
日本には、未だに脳に関する用語が入っているだけで科学的だと思い込む人たちがいて困る。相手が医者だろうが学者だろうが、文章に脳用語を入れるだけで科学的になるわけがない。日本では科学の源泉としての実証主義が全く理解されていない証拠だ。 実証主義…
スピリチュアルものとしてよりも科学史として読む方が面白い 本のタイトルを見るとスピチュアルもの?と思ってしまうし、そう考えるのも間違ってはいない。著者は(生物学系の)サイエンスライターだけあって、当時の大衆的な動きを交えながら心霊主義騒動を…
ここに書き込まないと気づいてもらえそうにないので、書き込んでおきます(これまでにもリンク集の更新はしていたが、知らせなかっただけ)。 Linda B. Smith心理学、特に発達。ダイナミカル・アプローチ(力学系理論)で有名なセーレン&スミスのスミスの方…
中流から下流へと零落するアメリカのホワイトカラー 評価:現時点では希少な報告だが、それほどお薦めできるわけでもない 現代社会における下流の貧困問題や中流の過労問題についてはすでに報告や著作が多く出ている。しかし、中流ホワイトカラーの没落問題…
アメリカの分析哲学者であった故ガレス・エヴァンスは知覚が非概念的内容を持つことを提唱したことで有名なのは知っていたが、そのじつ日本ではめぼしい紹介があまりなくネット上でも日本語の情報があまりなくて困っていたところで、次のリンクの論文をやっ…
「量子コンピュータについて教えてください」 http://q.hatena.ne.jp/1190966301 量子コンピュータについては勉強しておいた方がいいのかよく分からず、面倒なので放っておいている状態。もちろん私はこんな質問に答えられるほどコンピュータ学に詳しくはな…
問題解決法のまね、2歳児が猿に圧勝 http://www.asahi.com/science/update/0918/TKY200709170240.html ブックマークのコメントを見ていると無知丸出しでうんざりすることも多いが、今回もやっぱり認知科学の動向を知らないと研究の意義はうまく理解されない…
グローバル化の進んだネオリベな世界において、社会問題を様々に分散させることによって力を持たせなくするのはどういうことを意味しているのか。ある人(集団や世代)が特定の社会問題ばかりを問題視していることは、様々な問題が並列状態になったネオリベ…
Contemporary Debates in Cognitive Science ISBN:1405113057次から翻訳 はたして心はどのくらいモジュール的なのか? 言語の知識はどのくらい生得的なのか? 種としての人間が認知的に限界があるまたは非合理的であることを、認知科学は示したのか? 法則と…
タイトルの通りです。お暇な方は右側にあるリンクからプロフィールへどうぞ。 それにしても、日本のネット上には認知科学関連の誤解が山のようにあって、知識のあるこっちは見てて疲れてくる。いちいち指摘してるのも切りがない(自分だって間違ってることを…
レキシコンの構築(版元のホームページ) http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/4/0025380.html このリンク先から手に入る立ち読みファイル(PDF)はお薦めです。目次を見ると、言語習得の心理学的な研究はこれ一冊あれば大丈夫じゃないか?って程に内容は充…
爆笑問題のニッポンの教養 FILE009:「ロボットに人間を感じる時・・・」http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/ いやぁ、思っていた以上に面白かったので感動した。私は以前このブログでAIBOに対して単なる感情移入じゃんと書いたことがあるように、(自律…
<対談>東浩紀×下條信輔 将来は人間の潜在認知さえもコントロール可能になる http://blog.moura.jp/geetstate/2007/07/post_67af.html 本物の認知科学者と言える下條信輔による認知神経科学の見事な解説…の部分は当たり前なので置いておくとして、ここで言…
教育神話解体:教育は子供のためでも国家のためでもない http://www.miyadai.com/index.php?itemid=544 宮台真司の社会分析(前半)はいつものように鋭い。しかし、(相変わらず?)処方箋(後半)に関してはどことなく変だ。それを指摘するのが今回の目的だ…
メンタルモデルはいくつ想定すればよいのか? http://blog.goo.ne.jp/woodywood/e/47010ceddba25b68da454562eb8eead0 ネット上で調べ物をしていたら、メンタルモデルについて書かれた記事を見つけた。そこに書かれていることに違和感を感じ、さらに検索して…
このエントリーを書いている現在、日本語のウィキペディアの心の哲学の項の外部リンクにこのブログへのリンクがあるのですが、お願いですからせめてリンクに付いた誤解を招くコメントだけは書き換えてください。これが個人のサイトなら問題はないのですが、…
クオリアはもともと感覚質だけを意味した用語だし、志向性はもともと言葉が何かしらの物事に向けられていることを意味している。つまり、志向性は基本的に感覚とはあまり関係がないし、あったとしても言葉から感覚への関係であって逆ではない。というか、言…
どうせなので転記してみました。 追記(2007/07/24) [評]『シマウマの縞 蝶の模様:エボデボ革命が解き明かす生物デザインの起源』 http://d.hatena.ne.jp/leeswijzer/20070718/1184705246 『シマウマの縞蝶の模様』の新聞書評http://www.yomiuri.co.jp/book/…
人間だけが言語をもっていることの不思議 http://www.blwisdom.com/fseen/05/ 岡ノ谷一夫さんの鳥の歌の文法についての研究はテレビ(確か放送大学)で見たことがあったので知っていた(で、興味深い研究だと思った)。でも、ネット上にこんなにいい研究紹介…
http://d.hatena.ne.jp/ashibumi68/20070706 ボヘミアン論、とても面白いです。後期ベンヤミンと晩年フーコーへの言及には感心しました。あまり騒ぐとリンク先の人に悪いので、これぐらいにしておきます。
私もはてなスターはいきなり誤って自爆してしまい、あまりにむかついたのでさっさとCSSで消した。今回のはてなスターへのはてなの対応はかなりひどい(ちなみにブロガーでCSS分からないなんてざらにいると思う)。こんな試作品みたいのをいきなり(有無を言…
注:あくまで素描なので、様々な知識を勝手に前提にして書いています。ようするに、ただでさえ書くのが厄介な内容なのに、その上に丁寧に説明するのは面倒(それでなくても、言及すべきなのに抜けてるところはいろいろありそう)。ご了承ください。 生理学的…
これでも厳選してるつもりだが、左の認知科学リンク集、あれも入れなきゃこれも入れなきゃとしてたら、増えすぎてごちゃごちゃで分かりにくくなってしまった(これでも入れるのを迷っているのがまだある)。特に心理学や哲学の項目はリンクが多すぎて訳が分…
この論考では日本昔話をレヴィ=ストロース流に構造分析したい。神話や昔話の物語分析にはレヴィ=ストロース型以外にも、教訓型、ユング型、プロップ型などがある。教訓型(または社会科学的な機能主義による分析)とは、その物語には属する社会にとって役立…