認知言語学概観

認知意味論の原理

  1. 概念構造は身体化されている
  2. 意味構造は概念構造である
  3. 意味表象は百科事典的である(意味の辞書的定義との比較)
  4. 意味構築は概念化されている(それぞれの概念空間に対応している)
主な理論

イメージスキーマ理論(レイコフら)
百科事典的意味論
カテゴリー化と理想認知モデル
認知的語彙意味論
概念的メタファー理論
概念的メトニミー
メンタルスペース理論(フォコニエら)
概念的混合理論

文法への認知的アプローチの原理

  1. シンボル説(文法には意味的まとまりがある)
  2. 使用基盤説
主な理論

サブシステム的アプローチ(タルミー)
認知文法(ラネカー)
構文文法(フィルモア、ゴールドバーグ、他)
文法化への認知的アプローチ(クロフト)
The Cognitive Linguistics Enterprise: An Overview(PDF)を参照・翻訳してます

  • 後でさらに軽い解説を付けるかもしれませんが、期待しない方が吉です。参照にしたテキストは意味論の説明の詳しさに比べると文法論はなんか弱い。生成文法版も似たものを書くことを考えているが、いいテキストがネット上に見つからない、英語で調べてるのに…。一応言っておくと私は認知言語学(しいては言語理論一般)に詳しくはない。でも私の印象では、生成文法において理論の統合を行なうジャッケンドフの賢さに匹敵するのは、認知言語学ではタルミーだと思うのだが…。