マトモなコメントをもらうのは本当に良い

せっかく真面目なコメント*1をもらったので、最近古本屋で見つけたお薦め文献を紹介します。

絶版なので図書館や古本で見つけてみてください。私が書いたのと同型の議論が、日本人の社会科学への素養のなさと言う形で描かれています。私が該当の文章を書いたときにはこれを読んでなかったのだが、読んで驚いた。さすが宮台真司の師だけあってすごい。1970年代の作品なのに全く古びてない。宮台真司アノミー論は小室直樹経由だと分かった。許せないことに絶版なのですが、ぜひお薦めです。
小室直樹の考え方を原理から知りたい人にはこちらがお薦め。教えを受けた橋爪大三郎による分かりやすい解説です。私自身はネット上ではできるだけ(哲学的な)解説者としてのみ振舞っているつもりなので、具体的な話は勘弁してください。というか、(だいたい私に産業界の知識などないのを横に置けば)そういうのは現場で実際に関わって行なわないと意味ないと思います。でないと、日本のネット上の受け狙いのおしゃべり合戦と同じになってしまいます(私がネット上で自分自身の意見をあまり言わずに主に解説者としてのみ振舞うのはこれが理由)。残念ながら、私に出来るのはある種の考え方を紹介するところまでであり、あとは各人に任せるしかありません。
ちなみに、勝手批評さんにも真面目なコメントをもらっていましたが、私が留守中の出来事であり対応できずにすいません。いまさらながら少しだけコメントすると、科学と哲学の距離は思われているほどには遠くはありません、哲学に関わる人物にも(ごく少数の)哲学者や(大多数の)哲学学者がいるように、科学者にもいろいろいるってことです(デカルトパスカルの例だとかハイデガーの言及するユクスキュルなどを参照)。もちろんはっきりと区別できるわけではありませんが。哲学とは何かなんて話を始めるとややこしそうなのでやりません。

*1:http://d.hatena.ne.jp/deepbluedragon/20060707/p1#c1173476591。コメント主のサイトはhttp://home.m04.itscom.net/hhomey/index.html。単なる匿名コメントよりも、こうやって相手を特定できる方が安心です