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【報告】 一匹の猫と共に理性的であること―ドミニク・レステル講演「動物性と人間性http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/from/blog/2008/02/post-55/
講演者のドミニク・レステルは、どうも経歴を読んでいると認知科学の人だって気がする(気のせいかな?)。だとしたら、認知科学で学際的な活動は良くあることなので、フランス人だからって「さまざまな境界線を軽やかに乗り越える」って賞賛しなくても…といつもながら余計なことを考えたくなる。
内容はまぁ、現代思想っぽい匂いがして面白いです。私自身は認知科学現代思想は相性悪くないと本気で思っているので、もっといろんな話が出てもいいんじゃないかなぁと思う(特に生態学的な思考法は共通していると思う)*1。それ以前に、認知科学を理解してもらう方が先と言うのが日本の面倒な状態なのだが(最近この文句ばっかり)。
ところで、「動物は自分が属する種の持つ能力を持つ」ってのはモジュール論を想定して読めば分かるけど、「種の維持に関わる能力とは何の関係もない」ってタイプの批判は早くやめた方がいいと思う。種に関わる争点はそこにはない。

*1:認知科学はJ.J.ギブソンとかがいるから分かりやすいとしても、例えば(規律訓練とかの)後期フーコーの思想は生態学的な気がするのは私だけの妄想だろうか