科学を知るための数段階

1.情報レベル(または素人レベル)
いわゆる科学に対して素人の段階。日本のジャーナリズムも下手するとこのレベルが多い。理科教育を受けたかさえ怪しい人から、科学に関心はあっても理解する努力までする気のない人まで。科学に幻想を持つのもこのレベル。ただし科学幻想と言っても、過大期待と過少期待のどちらもあり。中途半端に情報だけは持ってる場合は、自分が理解していないことを自覚できないことが多いのでかなり厄介。
2.知識-理解レベル(または教科書-解説書レベル)
一般教養として望まれるレベル。高校卒業から学部教養までに達せられるのが理想(ただし現実は厳しい)。教科書や解説書で勉強できるので、独学でもこの辺りまでなら何とかなる。ただし、知識レベルで終わりか深い理解のレベルまで進んだかで違いがある気もする。このあたりは考えがはっきりとしない。しかし、具体的な研究法までは知らないことに変わりない。
─ここからは先は専門分野別に考えてください─
3.方法レベル(または大卒レベル)
大学の学部卒業時の理想レベル。ただし実際には達していないことも多い。科学の研究法の基本だけは知っている。とりあえず論文を読むことは出来る。研究の正しい評価まではできなくとも、せめてまともな研究とそうでない研究との見分けぐらいはつく。少なくとも単なる知識レベルは超えている。
4.研究レベル(または学者レベル)
研究に従事している人だけが達せられるレベル。科学研究の細かい長所から欠点までを現場で嫌でも知ってしまった段階。もちろん普通の人はこの段階まで来る必要はない。科学ジャーナリストが達していると望ましいレベルでもある。