キンドルで読めなかった日本語PDFを読めるようにする方法(Linux版)

幾らか前にKindleを手に入れてから、PDFの論文を読むのがとても楽になって助かっている。しかし、キンドルを使ってPDFで日本語の論文を読もうとすると困ったことになることがある。それは、キンドルで日本語が表示されないPDFがたまにあることだ。仕方ないのでパソコンでそのPDFは読むのだが、やはりキンドルの快適さには及ばない。
これについてはネットで調べてもみた。原因はPDFに日本語フォントが埋め込まれていないことである。どうにか読めるようにする方法もネットで探してみたが、Macでなら何とかなる方法が見つかるがそれ以外だと見つからない。私はMacは持ってない上にそもそもLinux使いなので、困ったなぁと思っていた。一応自分でも色々試してみたのだが、長い間良い方法が見つからなかった。PDFの中にはテキスト化できるものもあったので、一度テキスト化してからワープロソフトでPDF化したことはある。しかし、この方法だとテキスト化すると変な改行が入ったりしてレイアウトが崩れることが多い上に、そもそも図は反映できない。諦めていた頃に、さり気なく使ったソフトが打開策を切り開いてくれた。
それは「Xournal」というPDFに書き込みができるソフトで、なぜこれを使ったかというとPDFを右クリックしたら表示されたからでしかない。何の気無しに行なった気まぐれ行為が長い間の悩みを解決してくれたのだから、何があるか分からない。以下、フォントの埋め込まれていない日本語PDFをキンドルで読めるようにする手順を示すが、その前に「Xournal」というソフトがない人は、ソフトウェアセンターで検索してインストールしておいてください*1

  1. 「Xournal」というソフトで対象のPDFを開く
  2. そのソフトでPDFが表示されたら、ファイルから印刷を選ぶ
  3. プリンタから「ファイルに出力」を選び、出力の形式は「PDF」にする
  4. 印刷するを選ぶと、該当の場所に目的のファイルが制作される


ちなみに印刷には「PDFにエキスポート」の項目もあって、自分も最初はこっちを選んだが、残念ながらたまに変換がうまくいかない。お勧めは示した手順の方で、少なくとも自分が試したPDFはすべてキンドルで日本語表示されるようになった。ただし、注意すべき点は埋め込まれるフォントが元のPDFとは変わってしまうことだ。さらに、そこそこの確率で日本語が読めるようになった代わりにアルファベットが読めなくなったPDFもあった。必ずしも万能な方法ではないけれど、全く読めなかった日本語PDFがKindleで読めるようになったのだから、十分にありがたいことです。

*1:ちなみに Linuxなんて使ってないという人は,LiveCD/DVDでインストールせずにOSを立ち上げることもできるのでお試しあれ。ネットでisoファイルをダウンロードしてCD/DVDに焼いて起動させるだけなので簡単です。少なくともLinuxbeanなら目的のソフトは入っているはずです。