確率が分からなくても予測符号化を説明できる?

この前、YouTube人工知能学者の新井紀子が出演してる動画を見た。それは面白かったが、気になったのは、日経新聞を購読してる人でも「率」のつく言葉が苦手との話だ。

予測処理論や予想符号化については既にここでは何度も触れてきたが、まともな説明をまだしてなっかたなぁ〜と思っていた。ネットで見れるような説明はだいたい数式が並んでいるので、私としてはアイデアが分かればいい程度の数式なしの説明を書きたい。

たぶんそれはできなくはないと思うが、問題は確率に一切触れずに書けるのか自信がない。いくら数式なしでも、予測処理論の源はベイズ推論にあるので、確率が分からなくても理解できるようにできるかよく分からない。さすがに確率から説明する気はない(それは学校や入門書でやってくれ)。

日本語で読める予測処理論の説明は、自由エネルギー原理からいきなり入ったりすることが多い。しかし、私に言わせれば、予測符号化に遡って理解する方がかえって近道。私的には、予測符号化を階層化する辺り(予測処理論の入り口)でやめておくのか説明として穏当だと思う。その先1は泥沼の戦場なのでお勧めできない。

それから、予測符号化を運動制御に限定して小脳研究から説明した記事がネットで手に入るので、それにリンクしておきます。すごく分かりやすいか?と問われると唸ってしまうが、数式なしで簡潔に説明している日本語の記事は貴重なので、贅沢いわないように…


  1. アクティブインファレンスとかマルコフブランケットとか。統一理論としての予測処理論に本格的に入ることになるが、前にも少し触れたように怪しいところも多い。