他人の公開してるレジュメを勝手に使った姑息なエントリー

村山 航 (Murayama Kou) のWeb Site http://www4.ocn.ne.jp/~murakou/index.html
心理学の院生のホームページらしいです。便利な資料が一杯、ただし専門知識がないと読みにくいが。一般の人は「心理学のページ」のオススメ本紹介がお薦めです。俺はちょっと知識あるぜ、と言う人は英語論文のレジュメが穴場です。(私はごく一部しか目を通してはないが)そこから認知関連のをちょっと紹介してみます。古典的研究の紹介ばかりなのは、日本の人って過去の研究を良く知らないで、基礎のないまま最新研究のフォローに流れやすいと思ったから。歴史意識なきミーハーになるのはやめましょう。ただし、脳関連は重要性の評価が私には出来ないのでパスしてます。
Hitch, G. J., Towse, J. N., & Hutton, U. (2001).What limits children's working memory span? http://www4.ocn.ne.jp/~murakou/WMspan.doc(Wordファイル, 66kb)
ワーキングメモリ(作業記憶)の話。典型的な実験手続き(Reading span test)が分かります(心理学実験が分かる人なら)。ようするに、物を覚えながら課題を読む(解く)ってやつ。ここでは、次々に簡単な計算を解いてもらいながらその答えを覚えててもらって、あとでどのくらい覚えてるかな?って実験だ。知識のない人は心理学実験ってこんなことやるんだ、と分かってくれれば結構です。
Eysenck, M. W. & Keane, M. (2000).Objects, Concepts, and Categories. http://www4.ocn.ne.jp/~murakou/category.htm
人は事物をどうやって分類するかなっていうカテゴリー化の話。簡単な例を出すと、りんご・なす・すいか・トマトってあったらそれぞれを果物と野菜に分けるよねってこと。有名なブルーナーの分類課題への言及があるがこれじゃ分からん。でも分類カードの図がないと説明しづらいか(ちなみに日本の教科書でのブルーナー課題の説明の貧弱さに私は怒っている)。以前に話題にしたことあるロッシュの研究もきちんと書いてある(以前の私の説明はひどすぎだな)。プロトタイプは典型例と呼ぶこともあり、鳥って訊いて始めにスズメと答える人は多いかもしれないが、いきなりダチョウって答える人は少ない、みたいな話。このあたりは認知言語学への影響が大きいらしい。
Marsh, B., Todd, P. M., & Gigerenzer, G. (2004).Cognitive heuristics: Reasoning the fast and frugal way. http://www4.ocn.ne.jp/~murakou/gigerenzer.pdf(PDFファイル, 246kb)
ヒューリスティクスの話。人は与えられた情報をもとにきちんと判断してるわけじゃないってこと。普段から人がよくするあいまいで適当な即断気味の判断をヒューリスティクスと呼ぶ。例えば、ライブドアってよく聞くよねって程度の理由で株を買うみたいな。おそらく一般の人を含めて、今回紹介した中では最も読みやすい文章ではと思う。まさか学術的ってだけでダメって人はこのブログ読んでないと思うし(いたらごめんなさい)。それにしても、文章の最初のキャッチボールの例はよくないと思う(運動と判断って全然違うじゃん)。