私にとって論文漁りはもはや趣味と習慣と化してるので、興味を持って調べている話題は幾つかなくもない。でもまぁ、過去にもこのブログで記事にしてない興味を持っていた話題はいくらでもあった。文化心理学だって学生時代から知っていたにも関わらず、この…

楽観主義バイアスは人類に共通の認知バイアスか?

少し前に、ここのブログの記事である論文に付属していた認知バイアス小辞典を紹介した。そこには有名なバイアスも多く説明されていたが、次の認知バイアスもよく見かける有名なものだ。 楽観主義バイアス:好ましい出来事の確率を過大に見積もり、嫌な出来事…

書評 ブリタニー・カイザー「告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル」

「告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)」 あのケンブリッジアナリティカで働いていた女性がその経験を描いた驚くべきノンフィクション ブレグジットやトランプ当選に貢献した企業ケンブリッジアナリティ…

社会生物学が還元主義的でないことを進化ゲームから理解する

少し前にネットで、哲学者がドーキンスの機械論を論じていた記事を読んでいて、あぁ〜この辺りについては私が説明しておいた方がいいのかなぁ?と感じてしまった。 社会生物学(行動生態学)1や進化心理学については、一応は私の関心領域と関わりが深いので一…

社会を統治する新しいパラダイムを探ってみる

最近の私がよく調べたり考えたりしてるものがある。それの中の主な二つが、統計(情報)の話とアーキテクチャの話になる。ただ、私が考えてるテーマを直接書いてもなかなか興味を持ってもらえそうにはないので、もうちょっと現在の状況に合わせた形の話題にし…

認知バイアス用語集が便利な事典項目

私が最近に認知科学について興味を持っている内容が、一般向けにはマニアックすぎて書くのを躊躇している。そんな内容を書けないならこんなブログ続ける動機などないのだが、とりあえず比較的どうでもいい軽い話題でしのごうかと思う。 最新版 事典の認知バ…

前回に挙げたメタ認知の記事で、書いてはみたけどなくても支障ないと気づいて消したメタ表象の節があったので、勿体無いので公開。 ここから。メタ認知と実行機能で共通する… その共通する特徴はメタ表象なのだが、これを説明するには心の理論に触れないとい…

メタ認知はなんとか中毒を抑制できるのか?

こうした脳の手抜きを防ぎ、「正義中毒」に飲み込まれないようにするためには、どうしたらよいのでしょうか。 中野さん ひとつ提案したいのは、「メタ認知」を鍛えることです。「メタ認知」とは、いわば自分を監視するもうひとりの自分。 どんなときに「許せない!」…

脳科学で彩られた記事を読む方法、教えます

中野信子がマスメディアに出始めた頃は、話題に合わせて新しい論文を適切に参照した発言をしていた。それまでマスメディアに登場してた脳科学者に懲りごりしてた私は、(研究の一般化に疑問はあれど)その賢い発言に感心してしまった。しかし、比較的最近にな…

統計的因果推論を考え方から理解してみる(未完)

途中まで書いて力尽きた記事を勿体無いので公開。以下もここと同じリスト形式内の文はすべて追記として後から付け加えたもの 相変わらず統計の勉強はずっと続けているが、統計的因果推論もその一つだ。私は、自分も教えられた心理学の標準的な統計の知識が間…

最近ラジオであるニュース番組を聞いていたら、ある人が専門家の間で見解が異なる場合はどうしたら良いのか?に答えていた。 その人が言うには、専門家から直接に聞くのではなくリスクコミュニケーターを介せばよくて、マスメディアがその役割を果たすべきだ…

認知科学そのものについては、何をどこから記事に書けばよいのやら途方に暮れつつあり、どうも書く気が起こらない。そもそも最近は認知科学そのものよりも別のところに興味を持ってしまい、その内容を自分のための整理とメモも兼ねて記事に書いてもいいかな…

折り返しものさしによる分極化指数への批判は正しいのか?

以前にここで書いた記事「記事「ネットは社会を分断しない」を分析する」と似た内容を、さらなるデータと分析によって徹底的に論じた記事があったので、お勧めします 分断と分極化の違いをはっきりと書いてくれてない1などの欠点もあるが、私にも賛同できる…

ながら運転の危険性を注意の心理学から考えてみた

テレビやラジオで、時々スマホを片手にしてのながら運転の事故があった時に、専門家に話を聞くことがあるのだが、聞いていて満足できることはまずない。もちろん話を聞く専門家の選択に問題があるのかもしれないが、それよりも認知心理学についての知識があ…

最近読んだネットですぐ手に入るお勧め論文

認知科学については、今でも色々と読んだり考えたりはしているのだが、自分の興味と日本での世間一般の認知科学について知識との差が大きすぎて、何を書けばいいのかよく分からない。実際のところ、最近このブログでよく読まれてるのは、未だに生成文法と認…

新しい唯物論と認知科学における身体化は無関連ではない

世界はそもそもどうなっているかという真のontologyを彼が開きます。我々は物(を支える技術)と無関連に生きられない。加工品はそれをもたらす加工品と人の連鎖(ラトゥール)の通時的蓄積というontologyに支えられ、表象は表象と人の連鎖(スペルベル)の…

この前ネットを見てたら、こんな記事をみつけた。 ネット上で社会学者の評判はなぜ悪いのか ただ、私もこの辺りについては思うところがなくもないので、試しにちょっとなんか書いてみようと思う。 私と社会学の出会い もちろん、私は社会学にそこまで詳しい…

ラジオを聞いてたらどっかの哲学研究者が、AIは感情を持てないから所詮人間とは違う…みたいなことを話していて、まだその場所?と軽く馬鹿にした。 人工知能が人の感情を引き出す振る舞いをして、人の側が人工知能に感情があると思い込めば、それだけで人を…

2010年代に入ってからしばらく経ってからだと思うのだが、はてなハイクにこれからの心の科学(認知科学)で重要となる研究テーマを予測した覚えがある。確かそれは脳の系統発生と個体発生がこれから(2010年代に)心の科学的研究で推し進められるべきだと書いた…

ポストトゥルースについては記事を書いとく方がいいなぁ〜と思いながら2020年を迎えてしまった。日本は未だに現代思想の力の強い謎の(遅れた?)ポストモダン帝国で、ポストトゥルースな現代に対応できている学者があまり見当たらない。困ったものだ! まずは…

そういえば、ブログの記事にしようか迷っていてずっとそのままだったものに分析社会学がある。と言っても、ネットで分析社会学で検索すれば出てくる日本語論文にある知識をあまり超えないので、興味のある人は自分で調べて読んでくれ!で済むところはある。…

これは直接に読んでないんで偉そうには言えないが、ネットにあったマルクス・ガブリエルの新実存主義についての紹介を読んでたら、やっぱりガブリエルは本来の専門のシェリング哲学の影響があるんだと思った。 このブログでも以前の記事で、マルクス・ガブリ…

どうも、日本の知的好奇心の低下を憂慮してる蒼龍です。 学術的な論文や(電子)書籍ならまだ読んでるけど、ブログなんてほとんど読んでない(読む価値のあるのがほとんどない)のに自分からブログを書く気など起こりません。SNSも情報の効率も質も悪いから嫌い…

記事「ネットは社会を分断しない」を分析する

上にリンクした記事は、元になった新書を書店で既に眺めていたことがあった。その時の感想は、現実のデータを分析してくれるのはありがたいが、データの解釈には疑問があるなぁ〜であった。アマゾンのレビューでも疑問が呈されていて、そのうち誰かがちゃん…

コメントには対応できませんので、承認もしません

私はちょっと古いタブレットやパソコンを使っているのですが、どちらからでもこちらからはこのブログにコメントを書き込むができません。それ以外では特にそれで不都合を感じてないので困ったものです。 と言う訳で、このブログにコメントされても答えられな…

心理学評論が事前登録制はじめるってよ!でもねぇ〜

心理学評論のプレプリントで見たけど、追試だけ事前登録制を適用するらしい。心理学で騒がれている再現性問題については、今年よい本が翻訳されたのでそれが読まれれば問題ないだろう…と思っていたがどうもそうもいかなそうだ。 そもそも心理学評論がレビュ…

2010年代に私が感激した認知科学の哲学論文BEST3

もう2019年も終わるということで、2019年の認知科学を振り返ろうとする記事を書く計画は立ててみた。しかし、去年までの人工知能ブームが収まった今年は特にこれといった特徴を思いつくこともない。もしかしたらあったかもしれないが私には分からない。predc…

どうも、最近使っていた古いタブレットが突然にぶっ壊れてかなり困った蒼龍です。その後、リサイクル店で手頃な中古タブレットを見つけて助かったわ。 認知科学については日本ではあまり知られていないが自分ならそれなりに知っているようなことは探せばある…

noteに芸術の解釈についての記事を書いてみた

予想はしてたけど、まぁ読まれないよね〜 少しだけ解説すると、ガダマーとかオークショットとかその辺りの考え方をミックスしている。どちらもどっちかと言うと保守寄りの思想家なのは偶然だと思う。

ここのブログ記事に書いた自分の直感的理解が論文で確認できた話

このブログでは、できれば文献で確認できることを書くように努力はしているが、それでも私がその方が分かりやすいと思ったら直観的な理解に基づいたこともよく書いている。そのうち最近の記事に書いた直観的な理解を論文で確認できた例があったので軽く触れ…