独り言
ここ最近、私はクオリアや強い人工知能についての未だによくある誤解を扱ったブログ記事を書く予定だった。しかし、次にリンクした哲学者チャーマーズが参加したトークセッションについての記事を読んで書く気を失ってしまった。 AIはいずれ“哲学的ゾンビ”で…
少し前から、著名な社会学者の書いた「ひろゆき論」が話題になっていたのは知っていて、気にはなっていた。それが最近になってネットで公開されたので読んでみた。面白く読みはしたのだが、私には重要なところで違和感を感じて気になったので、それをここに…
現在、ここに書きたい記事のアイデアはいくつかあるのだが、それをどう書けばいいのか?当分はまとまりそうにない。そこで今回は、比較的に最近よんだ、ネットですぐに手に入るお薦め論文(もちろん無料)を紹介してみます これから紹介するのは、どれも論文と…
日本にいると、右を見ても左を見てもどこを見ても議論が不明瞭なことにうんざりしてくる 議論ばかりしてても駄目だ!的なことを言う人をたまに見かけるけど、単なる言い合いを超える真っ当な議論がされてるのを、日本で聞くことなんて滅多にない。最近の論破…
最近相次いでラジオで、なぜ陰謀論を信じるのか?を学者が説明するのを聞いた。その説明がどのくらい説得的か?は色々だった。だが、それらを聞いていて何より感じたのは、これは単一の要因で説明できるような代物ではない…という強い感覚だった。 なぜ陰謀…
以前、このブログで人工知能の偏り問題についての記事を書いたことがある。 そこではAIの偏りの原因を因果(回帰分析)とサンプリング(データセット)の二つに分けて論じた。最近、データセットの偏りによって生じるAIの問題を論じた記事があがっていた。 この…
去年の認知科学関連、私的な概振り返り 最近の認知科学関連については、特に二十一世紀に入ってから次々と続いていた関連したブーム1がだいたい落ち着いてきた2。認知科科学にブームとして残っているのは、もう(自由エネルギー原理を含んだ)予測処理理論ぐら…
この記事は、(私にしては)全体的にとりとめがない文章なので、そこを承知の上でお読みください。 郡司ペギオ幸夫と宮台真司の対談を読んだのだけれど、一応面白くは読めたけど、認知科学関連に関してはまぁ突っ込みどころが満載であった。素直にはお薦めしに…
この前、ツイッター上で統計に主義はいらないか?でもめてるのを見た。結果としては大した議論にはならなかったのだが、実はそれと同じ内容を日本の学者が主張しているのを既に見ていて、違和感はあった。海外の学者がそんな主張をしているのを見たことはな…
今年に入ってから、予測処理論への本格的な批判が目立ちつつある。前に紹介したMiłkowskibらの論文("Unification by Fiat")や、既に軽く触れたDaniel Williamsの草稿1、まだここでは紹介してない暗い部屋問題を扱った文章での行動主義理論との比較も興味深い…
最近、役に立たない科学はいらない!的な発言をする人を日本でもよく見かける。そういう奴を見かけるたびに、資本主義の本質を理解してない馬鹿な奴らだなぁ〜と軽蔑せざるを得ない。既成のお役立ちという閉じた価値観の中にいては、資本主義の中での発展は…
この前、YouTubeで人工知能学者の新井紀子が出演してる動画を見た。それは面白かったが、気になったのは、日経新聞を購読してる人でも「率」のつく言葉が苦手との話だ。 予測処理論や予想符号化については既にここでは何度も触れてきたが、まともな説明をま…
この前の統一理論としての予測処理理論を批判する論文を読んで以来、疑惑の種が私の中に蒔かれてしまった。その後もいくつか関連記事を読んでるけど、あれ?これは?と言った疑問部分が目に付きやすくなってる。 予測処理理論の関連理論の間の関係がよく分か…
なにかマトモな記事は書きたいが、なかなかやる気が起こらない。アブダクションについては、既に中間報告はしたが未だに進行中のテーマだ。教養についての記事もある程度の準備は前から進めているが、まだ書く気がしない。教養と言っても、これが教養だ!的…
私は興味の出たテーマをあちこち調べてることが多いが、その際にたまに全く別の興味から調べていた内容どうしが結びついてるのに気づくことかある。最近ものすごくそれがあって、アブダクションと最良の説明への推論の関係を調べてることは既にここでも触れ…
しばらくの間、このブログが放置状態になっているのは気になっていた。前に触れた、アブダクションとIBE(最良の説明への推論)との関係については、関連論文からめぼしい部分を見つけて引用のためにそれを翻訳したりと、準備は進めているがまだ記事を書く段階…
前回に挙げたメタ認知の記事で、書いてはみたけどなくても支障ないと気づいて消したメタ表象の節があったので、勿体無いので公開。 ここから。メタ認知と実行機能で共通する… その共通する特徴はメタ表象なのだが、これを説明するには心の理論に触れないとい…
最近ラジオであるニュース番組を聞いていたら、ある人が専門家の間で見解が異なる場合はどうしたら良いのか?に答えていた。 その人が言うには、専門家から直接に聞くのではなくリスクコミュニケーターを介せばよくて、マスメディアがその役割を果たすべきだ…
認知科学そのものについては、何をどこから記事に書けばよいのやら途方に暮れつつあり、どうも書く気が起こらない。そもそも最近は認知科学そのものよりも別のところに興味を持ってしまい、その内容を自分のための整理とメモも兼ねて記事に書いてもいいかな…
世界はそもそもどうなっているかという真のontologyを彼が開きます。我々は物(を支える技術)と無関連に生きられない。加工品はそれをもたらす加工品と人の連鎖(ラトゥール)の通時的蓄積というontologyに支えられ、表象は表象と人の連鎖(スペルベル)の…
この前ネットを見てたら、こんな記事をみつけた。 ネット上で社会学者の評判はなぜ悪いのか ただ、私もこの辺りについては思うところがなくもないので、試しにちょっとなんか書いてみようと思う。 私と社会学の出会い もちろん、私は社会学にそこまで詳しい…
ラジオを聞いてたらどっかの哲学研究者が、AIは感情を持てないから所詮人間とは違う…みたいなことを話していて、まだその場所?と軽く馬鹿にした。 人工知能が人の感情を引き出す振る舞いをして、人の側が人工知能に感情があると思い込めば、それだけで人を…
2010年代に入ってからしばらく経ってからだと思うのだが、はてなハイクにこれからの心の科学(認知科学)で重要となる研究テーマを予測した覚えがある。確かそれは脳の系統発生と個体発生がこれから(2010年代に)心の科学的研究で推し進められるべきだと書いた…
ポストトゥルースについては記事を書いとく方がいいなぁ〜と思いながら2020年を迎えてしまった。日本は未だに現代思想の力の強い謎の(遅れた?)ポストモダン帝国で、ポストトゥルースな現代に対応できている学者があまり見当たらない。困ったものだ! まずは…
そういえば、ブログの記事にしようか迷っていてずっとそのままだったものに分析社会学がある。と言っても、ネットで分析社会学で検索すれば出てくる日本語論文にある知識をあまり超えないので、興味のある人は自分で調べて読んでくれ!で済むところはある。…
これは直接に読んでないんで偉そうには言えないが、ネットにあったマルクス・ガブリエルの新実存主義についての紹介を読んでたら、やっぱりガブリエルは本来の専門のシェリング哲学の影響があるんだと思った。 このブログでも以前の記事で、マルクス・ガブリ…
どうも、日本の知的好奇心の低下を憂慮してる蒼龍です。 学術的な論文や(電子)書籍ならまだ読んでるけど、ブログなんてほとんど読んでない(読む価値のあるのがほとんどない)のに自分からブログを書く気など起こりません。SNSも情報の効率も質も悪いから嫌い…
相変わらずブログに書くようなことはなくはないのだが、単に面倒なのもあるが、そもそも私自身が読んで感心するブログ記事そのものが今やあまりなくて、そのせいで自分からブログ記事を書こうとする気が起きない。ネットで見かける間違った内容や無益な話も…
「新記号論」は大雑把に目を通したが、認知科学に詳しい側からすると物足りなさもあるが、今時の (特に日本の)人文学には欠けている野心に溢れた面白い著作だと思った。私はたまに日本の人文学の論文にも目を通すが、正直なところ問題意識の感じられない学…
最近は、認知科学における表象主義についても相変わらず考えながら、統計学の勉強も未だに続けている。ここに書くようなアイデアもないではないが、面倒なのと勿体ぶってるのとでやる気がしない。最近よく読んでいる論文類はキンドルに入れておいてあって、…