上の書評は一年以上前に書いてお蔵入りだったもの

after the 永井均 http://d.hatena.ne.jp/MonicaLewinsky/
言語ゲームについてネット上で調べていたら見つけましたのでリンクしておきます。ちなみに、永井均の思考法はどこまで言っても分析哲学的なので、その辺りから突付けばボロは確かに出る(実際、私はこの議論は論理的におかしいと気づいたことがある)。しかし、現在の日本には他にめぼしい哲学者などいないも同然なのであまり批判しても不毛な気もする(そもそも日本にはテキストに沿った内的批判をできる人がほとんどいないせいもあるが)。哲学とは何かをあまりに知らない素人が、現代の日本の有名所な学者の本を哲学だと勘違いすることがあまりに多い。そういうことは永井均を理解してから言ってください。あいまいな書き方や飛躍した書き方をしてごまかす俗流有名学者より、ときに議論がちょっとばかり怪しかろうとも永井均の方がよっぽどすごい。
ちなみに、永井均の根本的疑問が「私とは誰であるのか」であるのに対して。これを書いている私自身の根本的疑問は「人はいかにして物事を知るのか」である(「私たちはいかにして世界を知るのか」も参照)。