2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

身体化とか何とか

UTCPワークショップ "Philosophy of Perception: Being in the World"http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/blog/2009/03/utcp-workshop-philosophy-of-pe/ この20年近くの間に、知覚の哲学、心の哲学、そして認知科学の哲学の分野では、古典的な認知主義と内…

2009年のジャン-ニコ賞はElizabeth Spelke

今年のジャン-ニコ賞が決まったようです(受賞講義そのものはまだ先ですが)。Elizabeth Spelkeは知覚や発達を研究する心理学者です。調べてみると、最近では性差の話題で有名なようです。科学能力*1の男女差について心理学者のピンカーと論争をしたこともあ…

宗教と神経科学

科学と宗教との関係への新しい挑戦が近年でてきた。私たちはそう望むのだが、科学者と神学者との間の注意深い検討があれば、科学と宗教との「文化戦争」と呼ばれることに伴う最新の戦場にならないだろう。この挑戦は神経科学からやってきたもので、人間の本…

行動経済学の成果で他人を出し向けるか?

但し書き:以下の文章は気に入らないところを多少含むのですが、直せそうもないのでもったいないので出しちゃいます。適当に割り引いて読んでください。 最近読んだある本で、市場を出しぬくことはまずできない(できたらそれはインサイダーだ)とあった。こ…

正統性を英語圏のサイトで確保する

日本の面倒なところは、正統性を国内で確保することが困難なことだ。だから、英語圏のような外国に正統性を頼らないといけなくなる。私が単にこれが正しいといっても駄目そうなときは、しょうがないので英語からの翻訳に頼るはめになる。 例えば、下で行なっ…

トゥービー&コスミデスによる進化心理学の説明(要約版)

近年トゥービー&コスミデスが提示した進化心理学の理論的内容は次のようなものだ 脳とは自然淘汰によってデザインされた環境から情報を抽出するするコンピュータである 個々の人間の行動はこの進化したコンピューターによって環境から抽出した情報に応じて…

日経サイエンスの進化論特集を読んだ

進化心理学への批判記事があるというので楽しみにしてたけど、なんか物足りない。進化論特集なのに紹介記事でなく批判記事ってところにどんな意図があるのかはよく分からないが、そこはとりあえず脇に置く。 この記事の著者は、進化心理学にも科学的に慎重な…