2005-01-01から1年間の記事一覧

日本語で読める認知科学系サイトのリンク集

日本語で読めるまともな認知科学のサイトは異様に少ない。一番いいのはアメリカのサイトを見ることだが、やっぱり英語を読むのはめんどくさい。というわけで、何とか探したまともなサイトを紹介したいと思います。でも、入門サイトって、いいのがない。あん…

必読ブログ発見、私のこんなブログ読んでる場合じゃない

日本人が知らない 恐るべき真実 http://d.hatena.ne.jp/rainbowring-abe/ 日本は経済破綻している。それを見事に解説した、驚くほどすごい内容。こんなのブログで発表しちゃっていいんですか。書籍化は必然でしょうけど。というわけで今のうちに読んじゃいま…

互いに矛盾したシステムか均質化されたシステムか、という不毛な選択

日本ではシステム間の専門分化が激しく、システム間の矛盾が大きな問題になっているように思う。典型的な例は、教育システムと経済システムである。教育システムは真面目で勤勉な生徒を育てることに勤しんでいるが、そういう人物がいざ就職しようとすると大…

宮台真司ってトラックバック本気で読んでたのね

宮台サイトのコメント(http://www.miyadai.com/index.php?itemid=305)読む。自分もトラックバックする身でなんだけど、トラックバックに期待しすぎじゃないかと思う。どうしても許せないというわけでもなきゃ、読み飛ばして無視すりゃいいのに。これでトラッ…

宮台真司の再帰的決断からフーコーの「生存の美学」の方へ

宮台真司の政治=社会分析は相変わらず面白い(http://www.miyadai.com/index.php?itemid=302)。この文章で宮台真司は、初期ギリシア的=ルーツ右翼的=欧州リベラルの価値観、を提示している。初期ギリシア=プレ・プラトン的、つまりソクラテス以前といって…

パサージュは現代社会の叙事詩である--社会思想としてのベンヤミン論--

仲正昌樹の著作のベンヤミン観が面白かった。ベンヤミンとは、戦前のドイツの思想家である。仲正昌樹は、ベンヤミンのパサージュ論をポスト・モダニズムと結びつけて、あちこちを歩き回っているだけの弱い革命論と見ている。パサージュとは、ウィンドウ・シ…

いつの間にかトラックバックされている上にリンクページが違うぞ??

いつの間にかised議事録へのトラックバックができている。どうして?なぜ?というかトラックバックされているページが違うぞ。このページはトラックバックした覚えがない(タイトル見れば分かるはず)。で、自分でしたトラックバックの方では、何度やっても…

人工知能におけるいくつかの方法

この論文では人工知能を実現する方法をいくつかに分類して説明します。 はじめに、人工知能を実現する方法として古典的な2つの方法を紹介します。これらは1960年代から70年代に作られた有名な言語理解プログラムである。1990年代に企業で作られた…

ised議事録へのトラックバックがうまくいかないんですけど…

困ったものだ。トラックバック直ってないぞ。何度やっても失敗。また後で様子見るけど。 やっぱりトラックバックできない http://ised.glocom.jp/ised/20050611 へのトラックバックに失敗しました。 (500 Internal Server Error) http://ised-glocom.g.haten…

ised第4回設計研の感想

ised第4回設計研 http://ised.glocom.jp/ised/20050611を読んだ。正直言うと、今までは技術的な瑣末な議論が多い感じがして、あまり面白いと感じられなかった。しかし、東浩紀が議論に入ってきて、話が俄然面白くなったように思えた。

もっとも善良なるヒステリー孔子

孔子はヒステリーである。しかも、歴史上でもっとも善良なヒステリーである。孔子とはもちろん、古代中国の諸子百家の中の人物である。この場合のヒステリーとは性格類型のことである。ラカン派の評論家ジジェクの定義を借りると、ヒステリーとは自分の欲望…

訂正のお知らせ

以前このブログでアップした、[資料]認知科学年表(解説付)http://d.hatena.ne.jp/deepbluedragon/20050729/p1、のリンクを直しておきました。数年前のリンクを確かめずに使っていたので、アドレスの移動に対応していませんでした。訂正してお詫びします。…

キューブリック「博士の異常な愛情」(映画)

この前、深夜のテレビでキューブリック「博士の異常な愛情」(映画)を見た。内容は、冷戦下における核兵器への恐怖を皮肉ったものだ。気づいた重要な映像技法の話をする。

文化相対主義と人類普遍主義との不毛なワナ

最近、ピンカーなどの著作で人間の文化を超えた共通性が叫ばれている。彼らは認知科学や生物学の人たちである。認知科学といっても正確には、脳研究や動物研究を経て進化心理学へと向かった系譜の人たちである。ちなみに、ヴィゴツキーやブルーナーなどの子…

「はてな認知科学小辞典」の項目選定の試案

これはデモンストレーションとしてのお試しです。とりあえず、適当に思いついたのだけを少し挙げています。本格的にはまだまだこれからです。もちろん、これから増えます。 ちなみに、認知科学のお薦め文献としては、NHK出版から出ているピンカーの一連の…

「はてな認知科学小辞典」の項目選定に関する試論

はてなキーワードに認知科学関連の用語を増やすために、「はてな認知科学小辞典」というものを考案しました。とりあえず、キーワードにあるないにかかわらず項目を選定してみたいと思います。説明内容を本格的に書くのはその後にします。項目は少なすぎるの…

ヒステリーからうつへ--現代の中高年の問題--

日本のバブルが終わったとき、つくづくよかったと思った。これでドンちゃん騒ぎも終わりだと。それからいろいろあったが、ましになったとはいえ、それほど変わらない気もする。政治もマスコミも空疎な大騒ぎを続けている。本当に大事な問題はさっぱり表に出…

「認知科学辞典」項目一覧

「認知科学辞典」項目一覧http://homepage3.nifty.com/hiway/csontology/items.htmからそのままコピー&ペーストして、はてなキーワードとのリンクを調べています。我こそはと言う人は、ぜひ定義してみてください。 でも、こんなの研究者とか大学院生とかが…

祝!はてなダイアリー市民

とうとうなれました、はてなダイアリー市民に。これからも何とか続けていけるようにがんばりますので、よろしくお願いします。それにしても、詩で更新してもいいのかな。詩の更新って、がっかりされそうで控えている。ブログで詩を発表する人自体が少なそう…

愛してるって何度も言って

ある種の男は、社会とか政治とか国家とか、大きなものについて語るのが大好きである。それは昔ほどではないにしても、今でもそういう大いなるものを好んで論ずる男は多い。私からすると、普遍名詞の一般性を平気で前提にする語り方、例えば「国家とは…」「男…

宮台真司は不毛な監視社会を避けることができるのか

宮台真司は、本来の専門の社会学的話をさせるとやはりすごい(http://www.miyadai.com/index.php?itemid=281)。それに比べると、東浩紀の監視社会論などたいしたことない(http://it.nikkei.co.jp/trend/column/opinion.aspx?i=20050810gc000gc)。相変わらず、…

ルーマンの芸術論からの引用に対する読解

ルーマンの晩年の著作からのある程度まとまった引用を見つけたので、ちょっと読解してみようと思います(日曜社会学>出不ろぐ de√Blog http://d.hatena.ne.jp/contractio/20050805)。ちなみに、私自身はこの著作を読んだことありませんので、引用部分だけの…

日本のヒステリーを解除せよ

いまだに日本にはヒステリーが蔓延している。戦後これだけ経ってまだ克服できていない。ここで言うヒステリーとは性格類型のことである。ヒステリーはある欲望に向かってまっしぐらに行き続ける。性格類型で対比すると、考える前に行動するのがヒステリーな…

角田光代「庭の桜、隣の犬」

これで角田光代の小説は三冊目だが、これは今まで読んだ中で一番よかった。というか、もしかしたら角田光代の最大の傑作かもしれない。「まどろむ夜のUFO」は若い頃の作品のせいか、自然なのはいいが甘い感じがしたし、「空中庭園」はちょっと無理に背伸…

小熊秀雄の詩の朗読への感想

今度の小熊秀雄の詩の朗読はとても素晴らしいです。特に「しゃべり捲れ」は絶対のおすすめです。これで、少しでも小熊秀雄のファンが増えてくれればいいのですが。 私のクセで少し御託を並べます。前回の反省からか、かなり表現豊かに詠まれています。それは…

家族という重層的に決定される集まり

角田光代「空中庭園」(文春文庫)isbn:4167672030。宮台真司の紹介による映画のあらすじとは異なるようだ。ところで、この小説は、宮台真司がその話を得意とする、郊外を舞台にしている。郊外というには田舎すぎる気もするが、ここに描かれるのは、宮台真司…

認知科学年表(解説付)

認知科学における重要な著作や論文の年表

宮台真司は日本の戦争責任を正当化できたか

今回の宮台真司は難解だ*1。しかし、言いたいことはただ一つのようだ。「日本は戦争責任を取れ!」。これを正当化したいがために論旨を展開しているようだ。基本的な意見としては賛同できる。ただし、なぜこんなにめんどうな理屈を必要とするのかは、この文…

なんでおまえはわざわざそんなことを言うんだよ

俗流のポストモダン思想や社会的構築主義ほどたちの悪いものはない*1。彼らは異常性や多様性を賞賛する。しかし、彼らはわざわざ異常性や多様性を公表することで初めて享楽を得る。彼らは自らの内側にそれだけで肯定的な何かを見出すことができずに、他人に…

言葉と音楽との関係についての参考文献集

小熊秀雄の詩の朗読を聴いて考え込んでしまった。もともと私は、一方でクラシックの古楽を好んで聴き、もう一方で英詩を入り口にして日本語の詩歌に興味を持った。この2つには結びつきがあるのだが、それは言葉と音楽との関係を媒介としている。宮台真司が…